休日の夕暮れ時が好きだ。
あたりがオレンジ色に染まっていく時間帯。
太陽と同じように、自分もゆっくりと沈んで行く気がする。
別に休日だけじゃなくても、平日の夕方だっていいんだけれど、平日はあまりにも慌ただしすぎて、もう、こんな時間になってしまったか、とあせることになる。
それでも、夏に早帰りできた時は、黄昏の中、川沿いのサイクリングロードを自転車で走ることができた。
昼間のストレスが洗い流されていくような時間帯だった。
しかし、もう、季節は過ぎてしまった。
定刻に帰れたとしても、もう、暗い。
寒い季節になっていくのだ。
だからこそ、休みの夕方は貴重なものになる。
自分の場合、夕方になると、スーパーで買い物をしてから風呂に入るのが好きだ。
光の入り具合なのか、晴れていれば、浴室はオレンジ色に染まる。
風呂上りの一杯は格別のものだ。
風呂につかりながら飲んでしまうこともあった。
ほろ酔いになって、ぼんやりしているうちに夜になる。
今まで、こんなことを誰かに言ったことはなかった。
ナマケモノだとバカにされそうな気がしてた。
しかし、そうではなかったのかもしれない。
吉本ばななさんのエッセイ『黄金の時間』を読んでいたら、夏の夕方にさっと食べて飲むのが好きだ、とあって、ますますファンになってしまった。
イタリアの人たちは、夕方にバールで一杯やって、わくわくしながら夜を迎えるんだとか。
そっか、自分だけじゃなかったんだなあ。
肯定されたようで、嬉しくなった。
でも、ばななさんも、大声で言えなかった、と書いてあったな。
イタリアならともかく、日本じゃ理解されない感覚なのかも。
藤沢周平の『たそがれ清兵衛』だって、主人公を小馬鹿にしたあだ名だったし。
ま、人から理解はされなくても、特に迷惑をかけるわけでもないし、今回、はっきりと自覚できたので、これからは、意識して、休日の夕暮れの時間帯を大切にしていこうと思う。
晴れてる日は、スーパーで買い物をして、風呂に入って、一杯やって、のんびりしよう。
いつか仕事を辞めたり、定年になったりしたら、夕暮れの中を自転車で走ったり、川沿いを散歩しながら缶ビールを飲んだりするような生活をしよう。
ライフスタイル系 ガイド:
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ネコのように丸くなって暮らしたい……。