バツイチ同士、生まれ育った町に戻ってやり直そうとする二人の恋愛もの。
元ガキ大将でホットドッグ屋を始めるトラジャ。実家の駄菓子屋に戻って店を手伝いながらキルト作家を目指すブー子。
二人とも散々傷ついたばかりだし、燃え上がるというよりは、寄り添うような付き合いだ。
こう書いてると恋愛ものみたいだけど、いや恋愛ものなんだけど、どちらかと言うと、外へ出て行ったけど、結局うまくいかなくて、自分が生まれ育った町にU ターンしてきた人達の気持ちや生活を淡々と描いていることが印象に残っている。
「大人だって道草食う時間があっていい」
そんな気持ちがこの作品を描かせたんだろうなと今頃になって実感してます。
そう、作者みずから言うように、この作品は「道草」が裏テーマなのだ。
物語は、作者の地元、千葉県の船橋市を舞台にしていて、第一巻の扉絵には「地元へ帰ろう」のキャッチコピーが大書きだ。物語本筋とは関係ないけど、返って印象的。
一章が終わるたびに、公園などで子ども達が遊んでるイラストページが挿入される。ごく普通のなんてことない風景ばかりだけど、何となくほっこり。
作者の静かな地元愛が伝わってくる漫画だ。
にしても、ここんとこ多いよな
地元戻り組負けても帰りやすいんだよなこの町
都心から1時間だし
う~ん。なんか船橋に好感を持ったなぁ。電車で通り過ぎるだけだったけど。
漫画のキャラクターとは言え、こんなセリフを屈託なく言わせる町と言うのは、ただ者ではないような気がする。そういえば、ふなっしーもいたっけ。
作者の話だと、船橋の居酒屋や駄菓子屋をモデルにしていて、新聞地域版や地域誌で取り上げられたり、地元本屋にサイン色紙を置いたりと本当に地元密着したそうだ。
もうこれは、Uターン漫画だ。いや、ちゃんと恋愛もするし、住まいの問題や嫁姑問題や出産立ち会い問題や昔の女やらも、ちゃんと出てくるんだけど。
恐ろしく余談になるけど、作者自画像イラストに目の下のクマやほうれい線(ほうれい点?)が描かれていて驚いた。
確かにベテラン作家だけど、こんな自画像を描いた女性漫画家、初めて見た。飾らない人なんだなぁ。わざわざ描かなくても良いような気がするけど、自分は好感を持った。
一度、体調不良で漫画を休んでいたけどカムバックしたそうで、肩の力が抜けたのかもしれない。
何度かリピート読みしそう。あと船橋にも寄ってみたい。たまに電車で通過することはあるんだ。
全2巻――。
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