読書が好きな人間なら、日本人に生まれたことだし、古典文学は、一度くらいは読んでみたいと思うものだろう。
もちろん、能力さえあれば古文で読んでみたいけど、学生時代はコテンコテンだったわけで、口語訳ならなんとか、と思いつつ、まだ、読んでない。そんな人も多いのではなかろうか。もちろん、自分も、その一人だ。
で、漫画版。最近は古典文学の漫画版もずいぶんと出版されるようになってきて、たんなる漫画訳というだけでなく、かみ砕いて、面白おかしく分かりやすく解説してくれる作品が増えてきた。
今回読んだやつも、そのうちの一冊。
日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典 (幻冬舎単行本)
- 作者: 蛇蔵,海野凪子
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/01/19
- メディア: Kindle版
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最近は、清少納言と紫式部の立ち位置も、ほぼ決まってきたような気がする。
平安時代の人気ブロガー清少納言は、講演を聞くならイケメンの方が良い、ブサイクなカップルがイチャついてるのは許せないなどとストレートに書いていて、令和時代のアラサーにも受けそう。
職場で男からディスられても鮮やかなリアクションで周りを感心させる。そして、華やかで知的で天皇から愛される皇后、中宮定子に仕えていた。ハンパないリア充ぶりだ。
その後、定子は藤原道長の台頭により落剥していくし、清少納言もアホ可愛い体育会系の旦那と離婚したりと色々あったけど、あくまで枕草子は清少納言が愛して止まない定子のリスペクト本として楽しい思い出だけを書いたようだ。
清少納言が再評価されてるのは、意外に一途だからかも。
反面、紫式部は、世界的に見ても偉大な作家なのに、作者本人は「こじらせ女子」キャラが定着しつつあるような気がする。併せて読んだのがこれ。
初めて宮中へ出たときは、かなり生きづらかったようで、バカのふりして空回りのあげく引きこもったりしてるし。まぁ、これはこれで親しみやすくはなったけど。
当時、藤原道長は、中宮定子を追い落とそうと、自分の娘、中宮彰子を入内させた。
彰子は後に国母として慕われる人になるけど、若かりし頃は何というか地味で中宮定子と比較されて辛い思いをしたらしい。
そこで、道長は、紫式部を始めとする文人たちをブレーンとして彰子の傍に置くようになる。
そんなこんなで、清少納言と紫式部は入れ違いで接触はなかったようだが、紫式部の方は清少納言をライバル視していたようで、うっかり書いてしまった悪口が後世に残っていたりする。
このあたりの人間模様は、ほんっと平安時代も令和時代も全く変わらない。
とりあえず、これら2冊を読んでみて、古典文学がずいぶんと親しみやすくなった気がする。
個人的には、紫式部のこじらせぶり以外だと、方丈記の作者、鴨長明の意外な駄目っぷりと、和泉式部の魔性の女っぷりが印象に残った。
このあたりも、これから読んでいきたい。
思えば、学生時代の古文・漢文の成績はヒドいもんだった。あの頃に、こんな面白い漫画版があったら、成績もずっと良かっただろうし、その後の人生も違ってたかも。
まぁ、今さら言ってもしょうがないことなので、せいぜいこれからは古典の漫画版を楽しんでいこうと思う。
この分野は受験生の需要があるからか、ずいぶんな成長産業となってるようで、「枕草子」の漫画版を検索してみたら、ずらずらとたくさん出てきて驚いてしまった。
2~3冊なら読み比べてみようかと思ってたけど、そんな思いも吹き飛ぶぐらい。
代わりと言ってはなんだけど、最後に、これから読んでいきたい作品を紹介。
さすがは清少納言。漫画版だけでなく、エンタメの世界でも主役をはれるキャラだった。う~ん、姐さん!
「古典」の漫画版の世界は発掘しがいがありそう。意外な鉱脈を見つけたかも――。
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