最近の読書は世界史方面を攻めている。このため学習漫画などを読んだり、概論みたいな本を読んでいると、どうしても世界4大文明のあたりから始まることが多い。
世界の歴史 1 文明のあけぼのとピラミッド (集英社版・学習漫画)
- 作者: 三上修平,古城武司
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1986/02
- メディア: 単行本
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自分が授業を受けていた頃には、世界4大文明は、エジプト文明から教わることが多かった気がする。西から東へ、エジプト文明、チグリスユーフラテス文明、インダス文明、黄河文明て感じで。
まぁ、それはともかくとして、今時は最古の文明としてメソポタミア文明から始まるようだ。さすがにこれをテーマにした漫画はなかったよなぁ。
強いて言えば旧約聖書の漫画版か。これは最近読んだけど、旧約聖書って歴史的な資料としてはどれぐらいの扱いなんだろう?
そんなことを考えていた時に思い出したのはこちら。タイトルにちゃんとメソポタミアと入っている。
なんですぐに思い出せなかったかと言うと、この作品は脳内では歴史のカテゴリではなくてSFカテゴリに入っていたのだ。何しろ古代メソポタミア人は宇宙からやってきたという設定だったから。
でも作者があとがきで述べているように、宇宙人だとしたら長命だというのもつじつまが合うことになる。ノアの箱船エピソードも宇宙人の科学力で可能となるw
王族の争いがきっかけで、主人公とヒロインは地球に逃れるんだけど、この後、アダムとイブになっていく二人が抱き合う時に旧約聖書の言葉がナレーションとしてかぶさるシーンが印象的だ。
生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。
また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ。
もう一つこの作品が歴史カテゴリから抜け落ちていたのは、この作品の裏テーマが「補佐官」だったからだ。
補佐官というのは徹底した洗脳教育で感情を取り去った人間。人間そっくりの機械を作るのではなく、人間を機械に近づけていくという発想で作られた。
社長に秘書がつくように、上官に補佐官がつく。この上官と補佐官との友情というか恋愛というかが、この作品のポイントだったと言っても過言ではない。
今で言えばBL 的な要素もあったし、今時だと人間とAIとの恋愛みたいな感じになるのかもしれない。
そういえば、清水玲子さんは、初期の頃、人間とロボットとの切ない恋愛についてよく描いていたなぁ。こちらもオススメ。
それはともかくメソポタミア。青のメソポタミアは幸い図書館にあったので、借りてきて再読した。
少なくとも、メソポタミア文明が以前よりも少しだけ身近になった。チグリス川とユーフラテス川は、どっちがどっちだったかうろ覚えだったけど、これからはもう間違えることはなさそうだ。たぶん。