ナショナルジオグラフィックの本だけあって、写真はとてもきれいだった。世界の29都市の写真がちりばめられている。
- 作者: ナショナルジオグラフィック,高作自子,片山美佳子,小野智子,山根麻子
- 出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社
- 発売日: 2014/05/16
- メディア: 単行本
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いわゆる「絶景本」は、何冊か読もうとしたけれど、途中で全部放り出してしまった。確かにすごいんだけど、なぜか途中で飽きてしまうのである。でも、この本は飽きなかった。
きっと、大自然よりも、街の方が好きなんだろう。一時期、町歩きに凝っていたこともあった。食べ歩きも広場もカフェも公園も、みんな好きだ。
そのうち旅に出よう、バックパッカーになろうと思いつつ、いつまでたっても、腰を上げそうになかったけど、この写真集に載っているような街だったら、行ってみたくなった。
バックパッカーになろうと思いついた時、バックパッカーの入門書を読もうとしたことがあったけど、やっぱり途中で放り出してしまった。今にして思えば、その本は、大自然とか辺境の街などへ行こうとするものだった気がする。だから、性に合わなかったのかもしれない。
バックパッカーな人は、旅から旅へと移動し続ける。多分、そのような旅を、自分は望んでいないのだろう。居心地の良い街や安宿につかまって、ずっと動けなくなるバックパッカーのことを、「沈没している」と言うそうだけど、自分が望んでいるのは、旅先で、あえて沈没することなのかもしれない。
飛行機で外国の街へ行って、街をぶらぶら、安宿でごろごろ。そんな旅ならできそうである。ふだん、家でやってることと変わらないし。本格派の旅人からは、そんなものは旅ではないと言われてしまいそうだけど。でも、いーのだ。100人いれば、100通りの旅があるのである。開き直った者勝ちである。
この本を読んで、ふと、「移住」についても考え込んでしまった。田舎へ引っ込んで、自給自足に近い生活をするのに憧れていたけれど、軟弱な自分にはとてもできそうもない。楽で便利な都会じゃないと生きられない。
自分の場合、都会のエアポケットみたいなところで、あくせくと動いている人たちを尻目に、自分だけ、のんびりしているようなライフスタイルの方が向いているような気がする。本当のスローライフは、ずいぶんとやることが多くて忙しく、ちっともスローじゃなかったりするようだし。「都会」と言う言葉を使ってしまったけれど、何も東京のような大都市じゃなくても、地方都市や郊外都市でも十分だ。
写真集のような本なのに、なんだかいろいろ考え込んでしまった。それだけの力のある本だ。それだけの美しさのある写真だった。個人的に1番良かったのはプラハの街だった。百塔の街、錬金術の盛んだった街だ。世界一、ビールが飲まれているのもポイント高い。いつか、行ってみたい。自分の好みを再確認出来たことが、一番ありがたかったなぁ。
カテゴリー紹介 #ライフスタイル
ネコのように丸くなって暮らしたい……。
特別な夢や本当にやりたいことは無いけれど、ストレスフリーで快適な毎日を過ごしたい。
人混みと満員電車と行列と渋滞と人づきあいが苦手で、インドア&地元で過ごしがち。
最近は、読書しながら旅でもしようか、ともくろんでいる。
年300万円で、コストのかからない「健康で文化的な最低限度の生活」を目指して試行錯誤中。