白ビールが好きで、銀河高原ビールが好きだ。当然と言えば当然なのかもしれないが、銀河高原ビールの白ビールは、最強の美味さだった。キャッチコピーに「ユキノチカラ」とあるように雪が降っているシーンを連想させる。身体の中に清らかな物を入れてる気さえした。仕事でうんざりしたことがあって、クサクサした気持ちでいたけれど、そんなどす黒い気持ちも、雪が降り積もった見えなくなっていったようだ。
銀河高原ビールの子のビールは、人を詩人に変える。と言っても、ポエムなんてほとんど読んだことないけど。ともかく、思い出したのは、教科書に載っていた宮沢賢治の「永訣の朝」だった。
死ぬといふ いまごろになって
わたくしを いっしゃう あかるく するために
こんな さっぱりした 雪のひとわんを
おまへは わたくしに たのんだのだ
この「さっぱりした雪のひとわん」をビールにしたら、こんな感じじゃなかろうか。そう思った。
2杯目を飲むときは、もう一つ雪のポエムを思い出した。「ユキノチカラ」は強力だ。こっちは中原中也。漫画で引用されていたんじゃなかったかな。
私の上に降る雪は
いとなよびかになつかしく
手を差伸(さしの)べて降りました
- 作者: 浅田弘幸
- 出版社/メーカー: 集英社
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いや、柄じゃない事は百も承知だけど、思わず書いてしまった。でも、ほんとに雪景色が見たくなってしまった。そんなビールなのだ。
実際、銀河高原ビールの工場が岩手県にあるのは知っていたので、ひとつ岩手へ旅行に出かけて、工場を見学して銀河高原ビールの生ビールを飲んで、ついでに雪景色でも見てこようか、と思って検索してしまった。残念ながら、工場の見学は不可となっていて、生ビールが飲める近くのホテルも現在は休業中だった。なかなか現実は厳しい。聖地巡礼も出来ない世の中だ。
●銀河高原ビールオフィシャルサイト THE PREMIUM BEER(プレミアムビール)
それでも、幸せなことに、このビールは、ちょっと遠いけど、生活圏内にあるスーパーで買うことができるのだ。値段も発泡酒や第3のビールよりは高いけど、300円もあれば買える。もう、平日は毎日一本ずつ飲んでいこう。それだけで、ストレスフリーに近づける気がする。
そういえば、このビールは綺麗なブルーのビンなんだけど、このビンの深い青がまた良いのだ。目が慰められるような群青だ。缶ビールよりもビンのビールの方が美味いってのは、『大市民』でも何度か取り上げられていたけど、実際は重いので買ってくるのが大変だし、スーパーの資源ゴミのコーナーでは、ビンは引き取ってくれないので取り扱いが面倒だったりして、今まで敬遠していた。それでも、このビールだけは、ビンのビールで買っていこう。それだけの価値がある。
- 作者: 柳沢きみお
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勝間和代さんのブログで、酒は少量でも健康に悪いと知ったけれど、ビールだけは止められそうもないなぁ……。
カテゴリー紹介 #家事 #男子 #おひとりさま
空き家一歩手前の限界ハウスで「健康で清潔な最低限度の生活」を目指し、ストレスフリーな毎日を目指して試行錯誤中のへなちょこ家事男子。