この本を読んだのは、ホリエモンの『多動力』で紹介されていたからだ。
のっけから、ホモ・サピエンスと言うけれど、ホモ属は6種類もいて、ホモ・サピエンスは一番弱かった、と言うことに驚いた。
しかも、一番弱かったホモ・サピエンスが他のホモ属を滅ぼしてしまったわけだ。
理由としては、空想的虚構による3つの革命(認知革命、農業革命、科学革命)が上げられている。
なぜ、ホモ・サピエンスが空想的な思考をするようになったのか、本書では詳しく書かれていないけれど、個人的には良くわかるような気がした。
ホモ・サピエンスが弱かったからだ、と推測する。
自分は、子どもの頃、身体が弱くて、しょっちゅう病気になっていたけど、寝こんでいると、空想するぐらいしかやることがないのだ。
この流れで、成長して、身体もいくらか丈夫になっても、本好き、マンガ好きになったような気がする。
認知革命はともかく、農業や科学も空想的虚構と断じるのにはびっくりするけど、よく考えてみたら、そうなのかもしれない。
農業をやれば、定住生活をすれば幸せになれると言うのはフィクションで、狩猟やってた頃の方が楽だったというのは、パソコンで仕事をするようになって楽になったはずなのに、仕事はむしろ増えている、心の病も増えている、と言うことに似ているのかもしれない。
そう考えると、パソコンを使えば便利に楽になるような気がするのも、空想的虚構なのかもしれないなあ。
だとしたら、科学的革命のベースも、空想的虚構であるという考え方も実感できるような。
ちなみに、ホモ・サピエンスは賢い人、と言う意味らしい。
ホモ・サピエンスは智恵を武器にして、生態系の頂点に立ったのだ。
ちょうど、がんばらないでやっていけないものか、とか、そのためには、習慣や工夫が武器になるのでは、てな感じのブログを書いたばかりだ。
だとしたら、自分の方向性も、そんなに間違っていないことなのかね、などと思ったりした。
吹けば飛ぶよなちっぽけな自分を、ホモ・サピエンス全史の流れに位置づけるってのも、ずうずうしい話だけど。
それにしても、ホモ・サピエンスの特異な能力であるはずの社会性や協調性は落っことしてきてしまったのだなあ……。