なぜか、全く接点のなさそうな本を同時期に読んでしまった。
ホリエモンについては説明は不要だろう。
投資やロケット関係を始め、どれだけの肩書きがあるのか本人も把握し切れていないようだ。
一方、『ナリワイをつくる』は、昔、百姓は、農業だけじゃなく、文字通り100の仕事をやっていて、それらを生業(なりわい)と読んでいたのがベースになっている。
自分のペースで、自給自足に近いことをやったり、地域で手伝い仕事をしたり、自分のやりたいことを企画したりして、さほど金は儲からなくても、自分の好きな仕事や気分転換になるような仕事を上手く組み合わせて生活していこうと言うスタイルだ。
派手と地味。
グローバルとローカル。
ビッグビジネスとスモールビジネス。
バトル系と非バトル系。
スピーディーとスロー。
鳥の目と虫の目。
全く正反対に見える両者だけど、言っていることは妙に似通っている。
もちろん、ホリエモンは、食事や掃除はもちろん、着る服を選ぶことまでアウトソーシングしてるのに対して、ナリワイはできるだけ自分でDIYするといった違いはあるけれど。
両者に共通することはーー。
・好きなこと、やりたいことをやる。
・自分で事業を起こす。
・複数の仕事を同時に進める。
・準備や練習や修行よりも即実践
こんなところだ。
何事においても格差が広がりつつある、この資本主義社会の上空と地べたと、全く違うレイヤーに属する二人が、似通った主張をしていることは、とても興味深い。
一流大学から一流企業へのエリートコースを歩めば人生安泰と言うロールモデルは、すでに崩れていると誰もが感じながら、別のロールモデルを見つけることができずにコースアウトできずにいるのが現状だ。
この2冊を読んでみて、とりあえず、これまでの常識を疑ってみようか、と思ったのだった。
あとがき
両者に共通してることが、もう一つあった。
どちらもインターネットが重要な武器になることだ。
ネットを通じて、知識や協力者は見つかる。
あとは、行動力がモノを言う。
やるか、やらないか。
実は、それが一番、難しいんだけどね。