へなちょこなライダーがブルベを走りきるには、速く走るよりスピードを落とさないことが大切で、なるべく停まらないことだ、と前回に書いた。
今回はどうしても停まらずにいられない睡眠の話。
600㎞、制限時間40時間を例にして書いてみる。
通常、土曜日の朝5時にスタートして、日曜日の夜9時までにゴールするパターンだ。
初めて600㎞を走った時には、テンション上がってたのか眠らずに走った。
制限時間時間ギリギリだったので約40時間不眠だったわけだ。
さすがに不休とまではいかなったけれど。
もっとも、眠らずに行けたのは1回目だけで、2回目以降は眠気との戦いだった。
脚力がある人なら、土曜日の夜、中間地点あたりにホテルを予約して、一眠りできるだろう。
風呂に入って、宅急便で送っておいた着替えを着て、さっぱりとしてリスタートできる。
寝る前にビールだって飲めるかもしれない。
ホントにうらやましい……。
貧脚ライダーは、途中で3時間前後の仮眠をとるくらいが精一杯だろう。
これも、チェックポイントなコンビニで寝るのが一般的だ。
イートインコーナーがあれば、テーブルに突っ伏して寝ることができる。
なければコンビニの壁にもたれて寝ることになる。
持参した寝袋に下半身だけ突っ込んで寝てる人もいた。
地面に大の字になってる参加者を見た時には驚いたものだ。
しかし、自分もすぐに後を追うことになる。
疲れ切ると、恥も外聞もどうでもよくなるのである。
あと、アスファルトの地面は意外と温かいのである。
昼間、充分に太陽の光を浴びたからだろうか。
疲れ切った頭で、ホームレスになってもやっていけるなあ、などとアホなことを考えたりした。
どうすれば眠くならずにすむかは、色々試してみたけれど、ファイナルアンサーは見つからずに終わってしまった。
炭水化物や糖分を摂らなければ眠くならないと感じたこともあったけれど、これも決定打にはならなかった。
まぶたに塗るのもガムもダメ。
ケミカル嫌いなんで飲まなかったけど、ユンケルでも試してみれば、また、違ったんだろうか。
あと、仮に3時間眠れるとして、まとめて寝るか、ちょこちょこ寝るか、の問題もある。
自分の場合、眠くなったら20分ほど寝る、を何度か繰り返してた。
まとめて寝るのも試そうとしたけど、一気に5〜6時間寝てしまいそうで怖くてできなかった。
今にして思えば、受験の時でさえ徹夜したことのない人間にはハードルが高すぎた。
ブルベぶっつけ本番よりも、まずは家の中で、どれだけ徹夜できるかから試してみれば良かったと思う。
本やマンガ好きなら読書して、ゲーマーならゲームしながら……。
睡眠のコントロール対策は充分にしてほしい。
くれぐれも自分のように、居眠り運転寸前までいかないように!
へなちょこブルベ プロフィール
一年間、ブルベに参戦。 なんとかSR(スーパー・ランドナー)取得。 走るのが遅く、メカ音痴・方向音痴でデジタルも苦手、いつも制限時間ギリギリにゴールしていたヘタれなライダーによる試行錯誤の記録です。
これなら土日の休みにもできるし。